三月六日(土)、三月七日(日)

 天気予報通り、土日に雪は降らなかった。それでもきれいに晴れることはなく、重苦しい雲が常に空の半分以上を覆っていて、気温は上がらない。まあそれも、布団から出られない私には、あまり関係なかったけれど。
 土曜日は熱がピークで、起きる気力なんてどこからも湧いてこなかったから、おとなしく寝ていられた。時間が長くて仕方なかったのは日曜日。少し楽になってくると、どうしても何かしたくなってしまうのは、私だけではないはずだ。月曜は学校行かなきゃ、と思って頑張って寝たけれど。・・・はい、本命はスケッチブックですけど。ばれてるとは思いますが。

 その日曜日、部活に行った彰代から、スケッチブック情報のメールが来た。人の輪郭は手つかずになっていて、次のページに学校の教室が描かれていたという。木造の古そうな教室で、人はいなかったそうだ。ちなみにあの女の子には会えなかったらしい。そして、彰代が気付いたところによると、スケッチブックはあと一ページしか残っていないらしい。
 ちょっと待て、金曜日の時点で気付こうよ、彰代ちゃん。全部描き終えたら、さすがにあの子も持って帰っちゃうんじゃないか?
 私も見たい、とメールで駄々をこねる私に、彰代は『風邪が治ったらごゆっくりどうぞ♪』との温かい言葉をくれた。ちぇっ。

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